リバースエンジニアリングの役割

パワーアップ

部品を詳細に調べることでより適合するものへと進化させます。

もともと他社の製品を調査することに重点を置いていたリバースエンジニアリング は、その部品がどのような意味を持っているのかも入念に調べられます。 そしてそれ以上の物を作ってやろう、リバースエンジニアリングで得た部品の性能 を越える物を創造しよう、という決意をするのが正統派のリバースエンジニアです。 なのでただスペアパーツのためにリバースエンジニアリングをしてくれる業者に依頼 するのではなく、より高性能で耐久のあるものへと改良するためこの手段を講じる ことが正しいという意見もよく聞きますがその通りだと思います。 今工場で使っている特殊で大きなボルトはそれなりに役に立っているけど、3ヶ月 もすると表面が磨耗したり傷んでくるのでメンテナンスや維持費が結構かかって 経営を圧迫している、とお悩みの方は日本中を探せばいくらでもいます。 世界のトヨタの本拠地、愛知県豊田市だけでも数十人はいそうですし、関連工場の 多い安城市や岡崎市、刈谷市、西尾市も含めるとこの一帯だけで3桁を越える方が 同じような悩みを共有しているのではないでしょうか。 隣県の岐阜県や静岡県、三重県にもきっといるでしょうし、遠く離れた香川県や 福岡県、北は青森県や北海道にある工場でも消耗品のメンテナンスに苦労する方は 必ずいるでしょう。 その悩みを解決してくれるかもしれないと期待されるリバースエンジニアリングは、 期待に応えてこれまでいくつもの工場を救ってきた実績もあります。 解析の結果ある部品の耐久に難あり、改良の余地があると診断されたのなら改造 して耐久性能を向上させてやるのです。 表面をセラミックコーティングすることで耐用年数を増加させたり、DLC コーティングして消耗の進行を減速させるなどの加工も、一度図面を作ればそう 無理な要求ではありません。 いきなりなんの下調べもせず表面をコーティングするのは他の部分に影響を与える 可能性も排除できないのでやってはいけないことですが、充分に理解したうえで の加工なら失敗する確率も低くメリットの方が大きいでしょう。 どれだけの厚みでコーティングすればいいのか、どの範囲まで広げるか、その根拠 があるかないかで成否は違ってきますが、リバースエンジニアリングはそこで 本領を最大限に発揮して利益をもたらしてくれます。 構造やカラクリ、役割を理解せずに独自の改造を施すのは故障の原因になりますが、 そうではなく図面もある状態での部品加工になるので、無理なことは避けられますし 必要以上のスペックに仕上げることもありません。 リスクもなく品質を向上させることが容易になり、コストダウンに繋がります。 メーカー純正品ならそのまま使用するには充分ですが、それでもベストであるとは 限らずもっと性能を引き上げる方法もなにかしらあるのです。 金に糸目をつけずオーダーメイドの特注品を作ったのならほぼベストな部品にも なりそうですが、純正パーツとはそういうものではありません。 なので改良の余地は必ずどこかにあるはずで、それを探し出して万能っぽい部品を さらにグレードアップさせる、それこそリバースエンジニアリングの醍醐味です。 もちろん最初に作業料が発生するのでイニシャルコストは既製品の純正パーツを そのまま使うよりも高くつきますが、長いスパンで考えると決して悪い話ではなく 経費削減に役立っているとの談話を聞かされることも多いです。 純正パーツこそ唯一無比の完璧さを誇る、そう盲信している人もいますが決して そのようなことはありません。 そこそこお手頃な値段に収まるように作られているいわば大量生産向けの部品です。 なので工場などの現場で使う人間にとってはそれが最適である保証もありませんし、 長期間必要とするのなら割高になる場合もあるのです。 使用する立場から改良を加える、そんな贅沢な仕様を実現するのが リバースエンジニアリングというわけですね。